ゲルマラジオって?
よく分からない人は電池が無いのに聞けるラジオだと思ってください。
構造は、アンテナ・コイル・検波器・イヤホンで成り立ち、至ってシンプル。
ラジオがデビューしたばかりの頃は、このタイプのラジオが使われていました。
部品さえ揃えば誰にだって簡単に作ることができます。
だけど注意。
単純な物なので、市販されているラジオみたいにバリバリ聞こえない。
電波の強い地域じゃないと全く音が鳴らない。
100均のラジオにも敵いません。
しかし、自分で作ったラジオから音が鳴ると、とっても感動します。
「こんな簡単にラジオが作れるのか!」ってね
あなたも暇つぶしに、1つ作ってみませんか?
まずは準備をしなくっちゃ
*部品をそろえよう*
=部品表=
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Vc1,2 |
ポリバリコン AM用(単連) ダイヤル付 |
D |
ゲルマニュームダイオード 1N60 |
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R |
抵抗器(1/4W) 470kΩ |
C |
セラミックコンデンサー 100pF |
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L |
エナメル線 0.35φ (40〜50m程度) |
ミノムシクリップ |
小、3個 (互いに違う色が良い) |
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ターミナル |
赤・黒 |
クリスタルイヤホン |
プラグ付 |
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フォノジャック |
3.5φ |
ケース※2 |
165φ 高さ75(100円均一で購入) |
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ラグ板 |
3Pラグ板(L字型の金具がついたもの) |
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※:単位は全て“mm(ミリメートル)”で表しています。
「φ(ファイ)」は直径を表す記号です。
※2:ケースはプラスチック製で、あれば
サイズは適当で良い。
*回路図*

☆解説☆
おなじみ、アンテナから入った電波は『L(コイル)』と『VC(ポリバリコン)』で聞きたい局の同調をします。
その役割からこの部分を同調回路と言います。
次に、選び出された放送局の電波を、音声信号に変換するのが『GD(ゲルマニウムダイオード)』
この部分を『検波回路』と言います。
最後に、音声信号を人間に聞こえる「音」にするのが『クリスタルイヤホン』
非常に小さい音声信号でも鳴らす事ができ、このような用途に持ってこいの部品です。
さてはて、こんなに簡単にラジオが出来ても良いのでしょうか…
作ってみよう!
*ラグ板作成*
まず、ラグ板を製作します。
電子部品は全てココに半田付けします。

上の図のように、抵抗器・コンデンサー・ダイオードを取り付けます。
このときゲルマニュームダイオードを加熱させすぎないこと。
熱に弱い部品なので、すぐに壊れてしまいます。
*コイル巻き*
次にコイルですが、下から上に巻いてください。
そのまま巻いてしまうと、コイルがすっぽり抜けて落ちてしまいます。
そこで巻き始め部分に一工夫。
図のように、四カ所。合計9個の穴を開け、コイルの滑り止めとします。

コイルプは10巻きごとに、導通部分を作成。
この導通部分を便宜上『タップ』と呼ぶこととし、
60巻き、合計6個のタップを作るります。
なお回路図のコイルのタップを上から A・B・C・D・E・Fとし、アンテナ・アースはそれぞれ赤・黒のターミナルにつないである。
右の写真でタップがズレているのはみの虫クリップを付けやすくするためです。
*配線*

部品の取り付けのためにフタに穴を開け、間違いの無いように配線してハンダ付けをします。
少しわかりにくいですが、間違えの無いよう配線してください。
*完成!*
使ってみよう!
*他に用意する物があります*
組み立ては完了。
しかし、これだけではイヤホンから音聞こえません。
ラジオ外部にアンテナとアースが必要です。
アンテナはビニール線を使います。高いところ(3〜5m)からぶら下げて、ラジオのアンテナ端子に接続。
シンプルなラジオなのでアンテナの性能が、そのままラジオに反映されます。
なお、電波の強い地域なら立派なアンテナは必要ありません。
アースもビニール線を使います。
ビニール線と釘等を半田付けし、地面に埋めてください
家庭のコンセントに付いてるアース部分から取ってもokです。
*タップと蓑虫クリップをつなげる*
*タップの使い方と傾向*
◎アンテナのタップ
タップA
↑上にするほど受信周波数が下がる
↓下にするほど受信周波数が上がる
タップF
◎ポリバリコンのタップ
タップA
↑上にするほど受信周波数が下がる
↓下にするほど受信周波数が上がる
タップF
◎ダイオードのタップ
タップA
↑上にするほど音が大きくなる(が、混信する)
↓下にするほど音が小さくなる(が、混信は少なくなる)
タップF
*あくまで、「こういう傾向が強い」と言うだけです。参考までに。
*後述記*
*受信出来た放送局*
・AM神戸 (558kHz) もの凄く音が大きく受信できました。<送信所津名より直線距離約40km>
・NHK第1(666kHz) AM神戸+NHK第2と混信しているものの、気にならない程度に受信できます。
・NHK第2(825kHz) 意外と大きな音で聞こえました。知る人ぞ知る「お話出てこい」が聞こえて、とても懐かしかった。
・ABC放送(1008kHz) 混信もなく良い感度で聞こえました。
・毎日放送(1179kHz) 音が小さいものの、バッチリ聞こえます。
・大阪放送(1314kHz) 1度だけ偶然に。コレには驚きでした……
兵庫のローカルな地域(ぶっちゃけ神戸の上)に住んでいるのに6局も聞こえます。普通のラジオで聞ける放送局とほぼ同じという、素晴らしい結果。屋根に上ってアンテナを張った甲斐があります。
しかし、夜になるとAM神戸以外は外国の放送局と混信したりしています。コレはゲルマラジオでは仕方がないことでしょうけどね。
*仕組み*
このラジオは電源が要りません。受信した電波の電気エネルギーのみで、音をならしているのです。
まずコイルとポリバリコンで聞きたい放送局の電波を選び出します。(この回路を「同調回路 又は 共振回路」と言います。)
選択された電波はダイオードへ。
選ばれなかった電波はアースを伝って地面に抜けて行きます。
※ラジオは、金属に電波を当てると金属中の電子が震えて交流電流を発生する事を利用しているらしいです。
このラジオの同調回路ではポリバリコンを2つ使って、1つはコイル直列に、もう片方はコイルと並列につないであります。この直列・並列のつなぎ方によって、電気の流れ方が変わるんだそうです。
◎直列つなぎ
この回路では選曲したい周波数に同調(共振)すると、コイルに流れこむ電流が最大値になります。
◎並列つなぎ
今度は逆に同調周波数に合わせると、コイルに流れこむ電流がゼロになります。つまり同調した電波から変わった電流は、コイルを通ることが出来なくなるのです。仕方が無いのでこいつは横道にそれる、と言う訳なのです。
このラジオはこの二つを組み合わせ、混信に強いものを作ったつもりです。今回はコイル1にバリコン2でしたが、コイル2にバリコン2つを使い、直列・並列同調回路をつなぎ合わせ実験してみるのも面白そうです。
次に選び出された電流を、音声にしてくれる“検波回路”です。
検波にはゲルマニウムダイオードを使います。このダイオードは非常に弱い電気信号でも音声に変える事ができます。
この、ゲルマニウムダイオードで検波するため“ゲルマラジオ”って言うんです。
しかし、ヤヤ難アリ。
このゲルマニウムダイオード 1N60はすでに生産しておらず、在庫のみしか無いそうです。
見つからない場合は 1SS106等のショットキーダイオードでも良いです。(この時点で“ゲルマ”でなく、ショットキーラジオですが…)
構造はゲルマニウムの小さな結晶に金属の針をさしてあります。
金属(タングステン)の針からゲルマニウムの結晶に向かって電流は流れますが、逆には流れません(整流作用とか検波作用といいます)。いわば電流の一方通行です。ゲルマニウムダイオードの実物にはマイナス側に帯線の印をつけて矢印の方向だけ電流が流れることを示しています。 ※初歩のラジオ実験より抜粋。
簡単に言うと、アルミ箔に裁縫針の先ちょを触れた様な感じですね。
で、取り出した音声をクリスタルイヤホンで鳴らすのですが、これと平行に抵抗とコンデンサーをつけて音声信号をなめらかにしているらしいです。(詳細はよく判りません、誰か教えてください……)
※コイルの巻数や、アンテナ・アース・コイルの状態によって抵抗・コンデンサ容量bestの値は変わってくるらしいです。色々と実験してみて最も良い組み合わせを見つけてください。
*改良点*
○コイルには10巻事に6つタップを引き出しましたが、はじめの10回は2つに分けた方が良いかもしれない。
5・5・10・10・10・10・10回事にタップを引き出せば高周波部分の選択度が増すように思う。
○アースは改良の余地が有るかもしれない。キチンとしたアースから取る・釘や空き缶当にハンダ付けして地面に埋めてみる、等の実験。
○イヤホンで聴くのが煩わしい。→低周増幅に挑む?
○タップの変更がめんどくさい→ターンスイッチを取り付けてタップ選択を容易にする。
*感想*
●今回は小学校時以来の電子工作チャレンジしてみました。(中学の時にはラジオは作らずおもちゃの蒸気機関車を作らされました 泣)
久々にハンダゴテを持ったわけですが、上手くハンダ付けが出来ない!!。ネットでお勉強して参りました。
何とか部品も壊さずに上手くハンダ付けの作業を終わらせるに至りました。
が、何より困ったのはケースの穴あけ。
小さな穴はドリルで簡単に開けられたのですが、ターミナルの穴は大きいので穴開けに苦労しました。
何もかも大きな径のドリルが無かったせいですが、カッターで大きさを広げたりヤスリで削ったり、肉体労働でした(笑
アースは以前(ゲルマラジオ作った時)の様にやりましたが、アンテナは最後に使ってから6,7年過ぎているのでもう一度張り直しました。
以前のアンテナ+拡張分のおかげで、良い受信が出来たと思います。
今回の工作では、色々と勉強する素晴らしいチャンスだったと思います。
以前は理由分からず、ただ電池もなしに音が鳴るのに感動していましたが、今回は(書き切れながッたが)ラジオの仕組みを学べたと思う。
最後になったけど、改めて電子工作(主にラジオ制作)にハマッちゃいました。昔作りたかったアレや、コレやを作る楽しさがまた7年ごしに復活した気がします。
ラジオ作りにはまっちゃった……(^^ゞ
*次回ラジオ制作に向けて*
今のところゲルマラジオの実験中です。
ゲルマラジをクリスタルイヤホンで聞くのが煩わしいので、スピーカーから鳴らないかなぁと思ってます。(本当に実験段階。果たして成功するかな?)
ゲルマの実験以外の予定は、LMF501を使ったストレートラジオを計画中。
*ゲルマラジオ関連リンク*
今回の制作に当たってはエレ工房さくらいで部品を入手しました。
ありがとうございました。
どくりんご
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